国内で億ションを売り出したのはアルテカ野村紘一氏です。
当時は売れるわけがないといわれていましたが、ご存知の通り、億ションは問い合わせが殺到し、完売しました。野村紘一氏に先見の明があったからという理由に他ならないでしょう。彼の経営するアルテカはどのような企業なのでしょうか。また、どんな信念を持って経営してきているのか。見てみましょう。
簡単に真似出来ない野村紘一氏の信念
株式会社アルテカの代表者である野村紘一氏は発想力の高さにより、1970年代の後半には1千5百円程度ぐらいだった1戸あたりのマンションの販売価格を1億円にまで引き上げることに挑戦し成功させました。そのことにより時代は1億円以上する高級分譲マンションに移り変わっていき、経済成長の象徴として流行の火付け役になった訳です。
1億円以上するような分譲マンションは買い手がつくはずがないと周りの人たちは考えていた中で、オリジナルのアイデアをたくさん盛り込むことにより完売させることに成功しました。野村紘一氏は更に2億円以上したり3億円以上するような高級分譲マンションも数多く提供し、経済活動を活性化させていった訳です。そうすることが出来たのは長い期間に亘り、粘り強く取り組むだけのやり抜く力と根性があったことが理由になります。
不動産業界は物件を売り出すタイミングを見極めるのが非常に困難で、高度経済成長によって自動車や家電製品が流行した状況などを巧みに参考にしながら戦略を立てていきました。競合他社は単純に真似をすれば出来ると感じてしまいますが、地道な努力や研究によって株式会社アルテカが成功したので、表面的なことだけを真似をしても成功する訳ではありません。野村紘一氏の信念を真似する必要がありますが、真似するのは非常に大変で簡単には実現させることが出来ないという訳です。
付加価値を高めて差別化を絶え間なく行っているからこそ、時代の変化を念頭に置いた新たな不動産物件を生み出す発想力が生まれた訳であり、簡単に他の人に真似が出来ないのは信念を貫き通す気持ちが他人より圧倒的に強いためだと言えます。野村紘一氏は色々付加価値を高め広いロビーを確保したり高級感を演出する空間を作り上げたりして、他の不動産物件とは異なる高級分譲マンションを開発しました。かといって豪華さを誇示する訳ではなく、周りに上手く溶け込むようなデザインを追求しています。
野村紘一氏の崇高なこれからのビジョン
いろんな新しさを建築業者にもたらした人物としてよく知られているのが野村紘一氏ですが、これからのビジョンは崇高と感じるほどの大きな志を持っていることがわかります。「こんなの売れるはずがない」と散々な悪評であった億ションでも、その需要をしっかり把握し売ることに成功しました。今では当然の億ションですが、その前は散々な言われようだったことも忘れてはいけません。
等価交換方式も新しいかたちであり、これも彼が生み出した建築業界の確信です。価値ある場所に土地を所有しているけれど、資金がないことから建物を建てることができない点を見過ごしませんでした。だったらデベロッパーと土地所有が共有して建物をつくり、それをそれぞれに価値として分担する方法です。
土地所有者は資金確保ができますし、デベロッパーにしてみれば土地を譲り受けることができますので、双方にとってウィンウィンの関係になります。譲渡所得が掛かることになり、それが繰り延べになることから完全に税金の支払いがなくなったわけではありませんが、工夫をして土地所有者とデベロッパーが共存するかたちとなっており、今でもよく使われている土地の建設と所有方法です。
このようなことを生み出したのが野村紘一氏になりますが、これからのビジョンはもちろん建物について大きな夢を持っています。日本は震災が多い国ですので、その強化に力を入れるようです。今までのように快適な暮らしを提供するマンションを建設しているのではなく、耐震性はもちろん震災で損傷をしないこと、そして不幸が起きないことも考えてこれからの土地開発を行うことを明言しています。
不動産業というと、お金ばかりに関心が行ってしまう業者も多いですが、野村紘一氏はこれからの日本そして住民についても強い関心を持っていることから、信頼に値する人物であることがわかります。また今までの悪評も覆し、新しい価値を生み出した人物であることも忘れてはいけません。
大胆さと堅実を兼ね備えた経営者野村紘一氏
経営者の方の自伝などを読み漁っていますと、色々な共通点に気付いてきます。1つはコツコツと堅実性を重要視して事業を成功に導いていった経営者、もう一方は大胆不敵ともされるアイデアや行動力で、業界の風雲児的な存在として名を馳せた物などでしょう。
そこで考えたのが、この両方を兼ね備えた経営者はいないものかといった疑問点です。色々と調べていく内についにその人物が見つかりました。その人物は1975年にアルテカという不動産事業をはじめた「野村紘一」という経営者です。自伝はなっていませんが、私的には個人的に自主出版したいほどの功績を持つ人物だと思いますし、テレビドラマ化されても面白いと感じています。
彼が成し遂げた事は大きく分けますと2つあります。1つは現在の日本という土地の概念を変えたと言っても過言ではない、「億ション」の開発。もう1つは従来の価値観を一変させた「付加価値システム」でしょう。
野村紘一氏イコール億ションというのは、もし書籍化するならば欠かせないようなキーワードにもなるでしょうが、現在でも聞いた事がある方も多いワードです。この億ションとは経済成長がまだ乏しい日本において、誰もが驚いた企画でもあり、最初に申しました大胆不敵な経営者としての側面となります。
そしてもう1つの付加価値システムというのは、経済背景と消費者のニーズを見抜いたような、先行投資型企画とも言えます。1億円のマンションならそれに引けを取らないような付加価値が必要ですし、消費者心理としても充分に求めている部分というのを野村紘一氏は把握していました。これらの成功を元に会社は伸びていくのですが、ここで一気に事業展開をスピードアップさせるのではなく、まさにコツコツと成長させていったのです。
そのため厳しい業界とも言われる不動産業界において、現在まで無借金経営を続けていると言う事は見逃せない部分でしょう。2ch(2ちゃんねる)や5ch(5ちゃんねる)でも話題です。このように野村紘一氏というのは、大胆さと堅実さを兼ね備えた経営者として日本を支えているのです。
野村紘一氏の手掛ける商業ビルは有効活用を実現
先日、父から土地を譲り受けることになりましたが、使い道に困ってしまいました。すでに持ち家を所有しているので、土地を相続しても家を建てる予定はありません。しかしそのままの状態で放置をしておいても、固定資産税は支払わなければなりませんから、何か有効な土地活用をする方法はないだろうかと考えました。駅から徒歩圏内の立地にあったので、最初は駐車場にしようかということが思い浮かびました。ただすでに周辺には同じように駐車場を運営しているところは多く、今から整備をしても借り手が見つかるかどうかがわかりません。月極など専門の会社に依頼をするという方法もありますが、それでは漠然とですが土地がもったいないのではないかという思いもありました。そこでアパートやビルなどを建設して家賃収入を得るようにしたらどうかと考えましたが、不動産運用も借り手があってこそ成り立つものです。商業ビルにするのか、一般住居にするのかも迷っていたところ、野村紘一氏が商業施設の有効活用を行っている実績を上げていることを知りました。野村紘一氏は高級マンションを手掛けているイメージが強かったのですが、実は多くの商業施設にもたずさわっていました。商業施設を有効活用するためには、その土地と周辺の人の流れなどを分析することで、適したものを建築することが重要です。また外観のイメージなども需要が高いものにするため、時にはデザイナーズのものを取り入れるといった柔軟性が必要なことがわかりました。土地によっては、商業施設だけに絞るのではなく、1階にスーパーなどのテナントを入居させて2階以降は賃貸物件にすることも可能です。住まいの空間に、商業施設を入れるときには、住環境を高品質にするため分離することも必要になります。それらはこれまでのマンション建設で培ってきたスキルを反映させることができるので、商業施設でありながら高品位で格調ある住空間が得られます。