木村育生氏は現在株式会社クロスチェックの代表取締役社長であり、
過去には小僧寿しの社長を務めた人物でもあります。
小僧寿しは持ち帰り寿司の大手チェーンとして、かつては2000店舗も出店していましたが、
現在は赤字体質により大幅に店舗数が減っています。
そんな小僧寿しの事業再建に関わった1人が木村育生氏ですが、
小僧寿しの株式売買に巡っては様々な噂があるようです。
※こちらの記事でもまとめています。
今回は木村育生氏が株式を取得してから売却するまでの事象をまとめてみたのでご紹介します。
木村育生氏が小僧寿しの株式を買うまでの経歴
木村育生氏が小僧寿しの株式を購入する前は、株式会社インボイスの代表を務めていました。
株式会社インボイスは木村育生氏が創業した会社で、
通信料金の一括請求代行サービスを中心に通信事業を展開しています。
他にも木村育生氏はプロバスケットボールリーグの会長や
インボイスのグループ会社などの社長・会長に就任していました。
しかし、2010年12月インボイスがマネジメント・バイアウト(MBO)を
行ったことをきっかけに全役職を退任します。
2011年3月に木村育生氏はインボイスを退社し、
自身の資産管理会社であった有限会社木村育生をイコールパートナーズ株式会社に変更しました。
社長就任後の活躍
木村育生氏が小僧寿しの株式を取得し、社長に就任したのは2012年3月のことです。
それまで株式を保有していたのは、大手レストランチェーンを展開するすかいらーくでした。
すかいらーくも事業再建に尽力しましたが、
なかなか成果を出せず資本業務提携の解消が決定しました。
そして、木村育生氏は新しい事業を手掛けたいという考えがあり、
小僧寿しの買収に乗り出したのです。
木村育生氏は社長就任後、メニューの見直しや店舗網の拡大などの対策に取り組みます。
競合は寿司屋だけではなく、
サイドメニューが非常に充実している外食チェーンも含まれていました。
木村育生氏もサイドメニューの充実や
高級感を全面に出した業態開発などの策を繰り出しました。
小僧寿しの社長辞任、そして株式売却
赤字体質脱却のために木村育生氏は様々な対策を打ち出しますが、
2013年10月には社長を辞任することになりました。
約1年半と短い期間なので、功績を残していないのではないかと思われるかもしれません。
しかし、取り組んできた対策の中には成功を収めたものもあります。
例えば、2月はバラエティ豊かな恵方巻きを出し、
その売上は過去最高を記録しています。
他にも季節ごとに様々なメニューを提供し、リピーターを増やしていきました。
また、小僧寿しの総資産にも少し変化があり、
2012年12月期の決算時に前連結会計年度末から10億円増加しています。
短い期間であったため本来の手腕は発揮されなかったと考えられ、
社長を続けていれば黒字転換の可能性もあったと考えられます。
社長辞任後、小僧寿しの株式は2014年4月~6月頃に売却されました。
そして、木村育生氏は2014年11月に株式会社クロスチェックを創業し、
領収書の一括請求サービスを提供しています。
通信費やガス代、電気代などの請求書はバラバラになりやすいので、
月1回の支払いにして業務効率化を図れるサービスです。
小僧寿しとは全く異なる分野ですが、
オフィスの問題を解決するためにBtoB向け商材の開発や提供に尽力しているのでしょう。
木村育生氏が小僧寿しを買収した背景には、新しい事業への挑戦という気持ちがありました。
今まで様々な企業を買収し、創業した会社の成長に貢献しており、
常にチャレンジ精神を持つ人物なのでしょう。