あなたの会社は大丈夫?「お母さん」呼びされる女性社員が抱える不快感

〈本記事は、アフィリエイトや企業からの記事掲載費をいただいた上で記事を執筆しています〉


女性の社会進出が推進され、今の日本社会は女性も活躍できる体制に進んでいます。
すでにキャリアを重ねている女性もいますが、そんな人々を悩ませているのは職場で「お母さん」と呼ばれていることです。
間違って女性社員を「お母さん」と呼んだ経験のある方は少なくないと思いますが、社会人の中には意図的に呼んでいる性質の悪い行為が存在しています。

何気ない言葉が女性社員を苦しめている可能性があります。
苦悩する女性社員の事例と共に、お母さん呼びされる問題について見ていきましょう。

職場で「お母さん」呼びされる女性教員の事例

女性社員が年下や会社の同僚達からお母さんと呼ばれるケースは珍しくなく、不快感を示す人も多いです。
まずは実際に起きているお母さん呼びの事例をご紹介しましょう。

教え子からお母さんと呼ばれる女性教員

東京都内の私立大学で働く女性社員は、男子学生から「お母さん」と呼ばれることがありモヤモヤした気分を抱えていました。
女性職員は家庭を持ち、育児と仕事を両立しており、まさに母でありビジネスウーマンでもあります。
そんな彼女に対して男性学生はお母さん呼びだけではなく、自分のことを「息子のように思ってほしい」という発言をしており、本人は「キモい」と感じていました。

女性教員が働く大学は学生も教員も男性の割合が多く、女性学生に向けたキャリア教育が浅い傾向にありました。
その背景から、女性教員は授業中に家庭問題や自分の子育て経験を取り入れ、キャリア教育に力を入れていたのです。
しかし、そのことが男子学生にとっては、「この先生ならお母さんと言っても良い」という誤解を与えているのだろうと女性教員は考えています。

職場でも浸透するお母さん呼び

女性教員は卒業した男子学生から職場での話を聞くことがありました。
その男子学生の職場では、年上の女性社員に対して全員でお母さんと呼んでいました。
他にも飲み会の席で取り分けする際は、お母さんという理由で子育て世代の女性社員に取り分けを頼んだという話も聞いたそうです。

年上女性に対して学生時代の感覚が残り、社会に出てもお母さんという意識を持っているのでしょう。
無償のケアを要求されている感覚に、女性教員は嫌悪感を持っていました。

お母さんと呼ばれることに対する世間の意見

お母さん呼びされる女性社員が存在することに対して、世間はどんな意見があるのかご紹介しましょう。

精神的な未熟さを感じてちょっとコワい。

ツイート主はお母さん呼びする人に対して未熟さを感じていました。
まだ子ども気分でいる人は上下関係に疎く、ノリでお母さん呼びをしてしまうのでしょう。

つい先日職場でお母さん呼びされたわ。しっかりしてるからとか管理業務をしてて皆をよく見てるから、なんて理由をつけられる。そこまでの嫌悪感はないけど、それを理由に仕事を押し付けられるとイラっとする。

実際にお母さん呼びをされた方のツイートです。
呼ばれること自体に嫌悪感はないようですが、母親だからしっかりしているという理由をこじつけて仕事を押し付けられるケースは珍しくありません。
その理不尽さにイラつきを感じているようです。

軽視してはいけないお母さん呼び問題

女性社員のことをお母さんと呼ぶ行為には、親しみの意味を込めてと考えている人は多いでしょう。
しかし、お母さん呼び問題は軽視してはいけない問題だと考えられます。

サービス名でも使われている

今では様々な便利サービスが存在しますが、その中でも「お母さん」という言葉が取り入れられ始めています。
例えば、ファミリーマートではお惣菜や冷凍食品のシリーズに「お母さん食堂」という名が使われています。
他にもサービスはすでに終了していますが、家事代行サービスに「DMM Okan」というサービス名もありました。

食品や家事代行サービスに対して「お母さん」が使われることに批判を持つ人は多くみられます。
今は男女隔てなく家事や育児の取り組む姿勢が増えており、その背景からお母さんという言葉ばかりが使われることに批判が集まっているのでしょう。

お母さん呼びに対する女性の本音

事例に挙げた女性教員の場合は、社会的立場から見て他人にお母さんと呼ばれることに不快感や嫌悪感を持っていました。
実際、社会では男性社員に対して「お父さん」と呼ぶケースは、言い間違え以外に聞くことはほとんどないでしょう。
明らかに、男性と女性の扱いに差があることを示しています。

また、お母さんと自称する女性社員も存在しますが、その裏には自虐の意味も見られました。
東京都内のテレビ局でアシスタントプロデューサーは、年下のスタッフが多い現場でスムーズなコミュニケーションを図る狙いでキャラ付けとして自称していました。
真剣に考えてみると他のスタッフから「おばさん」と言われることを懸念し、自らお母さんと呼んで自虐していたのだろうと語っています。

ネット上でもお母さん呼びに対して抵抗感を持つ女性の意見があり、中には性的対象に見てもらえないという不満も存在しました。

男性が求める女性社員の役割

男性社員が女性社員に対して求める役割は色々ありますが、いずれにしても軽視している傾向にあります。
例えば、お茶汲みや愛想笑いだけをするステレオタイプの女性社員を求める男性社員は今でも多く存在しています。
若い新入社員の中には母親のような母性のある優しい上司を求める声も増えているのです。

また、年齢によっては姉や妹、娘のような立場を求められる女性社員も多く存在します。
姉や妹と捉える男性社員は打ち解けている意味で使っているのでしょうが、権威を持っていないと見下している意味も感じられるでしょう。
また、娘と思っている上司は女性社員の成功を願う一方で、未熟者や反抗的な人物と無意識に捉えているとも考えられます。

ジェンハラやセクハラになっている可能性も

女性社員をお母さん扱いする行為は、ジェンダーハラスメント(ジェンハラ)セクシャルハラスメント(セクハラ)になっている可能性も考えられます。
ジェンダーハラスメントとは、社会や文化的な性差別のことです。
具体的には女性だからとお茶汲みや雑用をさせる、若い女性には「ちゃん」呼びをする、女性を「女の子」と呼ぶ行為がジェンハラとなります。

年齢や結婚、出産の経験を持つ女性に対してお母さんと呼ぶ行為もジェンハラに該当するのです。
一方、セクハラは生物的な性差別であり、ハラスメントの代表格とも言えます。
お母さんと呼ばれる女性社員は性対象とならないと考える男性は多くいますが、性の意識が欠ける分、無意識にセクハラ行為をしている可能性は十分にあります。

セクハラは相手が性的に嫌がる思いを感じた時点で当てはまるので、お母さん呼びだけではなく、行動や発言する言葉に注意しなければなりません。
ハラスメントの厄介なところは意図的ではなく、ほとんどが無意識の中で行われているということです。
女性に対してハラスメントが働きやすい傾向があるのは、女性を軽視し対等な立場で見ていないことが大きな原因なのでしょう。

職場でお母さんと呼ばれることに抵抗感を持つ女性はたくさんいます。
たとえ悪意がなかったとしても、軽率に女性社員に対してお母さんと呼ぶことは避けた方がいいでしょう。
呼ばれている相手が気にしない素振りを見せていたとしても、内心は傷付き不快感や嫌悪感を持っている可能性があります。

男性だけではなく、女性の中にも意識が欠けている人もいるので敬意を持って接することが大事です。
女性の活躍が求められる現代だからこそ、性別を問わず誰もが対等な立場であることを意識しなければならないと言えます。

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