リモート出社が続くとついつい仕事モードから気持ちが離れてしまうという人もいるのではないでしょうか?今はリモート出社だとしても、いずれ以前のように会社へ出勤しなければいけない日がやってきます。リモートだとスーツやビジネスシューズの基本的な身に付け方、TPOに合わせた着こなしなどを忘れてしまうかもしれません。
そんな人向けに今回は、ビジネスシューズの基本をおさらいしていきましょう。
ビジネスシューズのデザインについて
ビジネスシューズといえば革靴ですが、見た目の好みだけで選んではいけません。革靴はトゥがどのようなデザインなのか、紐はあるかないか、紐を通す穴はどのような作りになっているのかによって、身に付けられるシーンが限られているからです。
まずは、ビジネスシューズのデザインに関する基礎知識について解説していきます。
紐で結ぶタイプのレースアップシューズは、羽根開き部分に外羽根と内羽根という2種類があります。内羽根は、ボディから上部に向けて切り込みが入ったものです。フォーマルなシーンで履かれるもので、冠婚葬祭は内羽根の黒い革靴を選べば間違いありません。
それに対して外羽根は、紐を通す穴の部分が靴本体とは別になっていて、扉のような形になっています。内羽根と比較すると開きが大きくなるため、足へのフィット感を調整できるというメリットがあります。カジュアルな靴に分類されるので、普段用や仕事用として使われるケースが多いです。
デザインは6種類!
革靴には、6種類のデザインがあることを知っていましたか?続いては、それぞれの特徴についてご紹介します。
・プレーントゥ
プレーントゥは、トゥとボディがひと続きになっていて、切り替えや飾り穴が無い革靴です。アッパーを成形したホールカットという内羽根も含んでいます。紐を通す穴の数が少なければ少ないほどおしゃれで、スマートな印象を醸し出します。
現代社会では、普段履き用や仕事用としてだけではなく、フォーマルな場面でも履ける靴となっていますが、トゥが丸いものはカジュアルな印象になることを覚えておきましょう。
・ストレートチップ
ストレートチップはトゥが真一文字に切り替えられていて、まるでキャップが取り付けられているようなデザインの革靴です。切り替えラインには飾り穴などがないシンプルなものだけをストレートチップと呼びます。
ビジネスシーンでもフォーマルなシーンにも最適な革靴なので、1足持っておいて損はないでしょう。
・ウイングチップ
ウイングチップは、トゥ部分に鳥が羽根を広げたようなW型のキャップで切り替えられている革靴です。切り替え部分にはピンキングというギザギザのカットやブローグという穴飾りが施されているため、デザイン性がかなり高いです。このタイプはドレスシューズではなくワークシューズ的な意味合いが強いため、カジュアルな服装との相性が良いという特徴があります。
そのため、フォーマルな場面には向きません。
・Uチップ
Uチップは、U字型の皮を使った革靴です。U字部分を縫い合わせている場所はモカ縫いと呼ばれていて、縫い合わせ方によって乗せモカや伏せモカ、つまみモカなどいろいろな呼び方があります。北欧の漁師やアメリカのネイティブモカシン、ゴルフ用のスポーツシューズはこの形状になっている靴を履くことが多いです。
こちらもカジュアルな革靴だと言えるでしょう。
・スリッポン
スリッポンは、紐がない靴の総称なのですが、スニーカーを想像する人が多いかもしれません。紐がないので簡単に履けるというメリットがあります。本来はカジュアルな場面で身に付けられていたのですが、最近はカジュアルとフォーマルの境目があいまいです。
そのため、どちらの場面でもスリッポンを履いている人は増えています。
・モンクストラップ
モンクストラップは、僧侶が履いている靴が原型だと言われている革靴です。足の甲に革のベルトがあり、それで留めるという特徴的なデザインとなっています。ベルトが1本だとシングルモンク、2本はダブルモンクと呼ばれます。
その他にも、ストラップが横についているサイドモンクもモンクストラップの1種です。カジュアルな場面でもフォーマルな場面でも履けるデザインです。
ビジネスシューズの基本的な紐の結び方
ビジネスシューズの紐は、スーツスタイルに最適なパラレル、カジュアルな服装に合うオーバーラップという結び方があります。ここでは、パラレルの結び方についてご紹介しましょう。
左右の一番下の穴から紐を通します。
右手にある紐を左側の下から2番目の穴に下から通します。
左手にある紐は、右側の下から3番目の穴に下から通してください。
②で通した紐を右側に下から2番目の穴に上から通します。
③で通した紐を左側の下から4番目の穴に下から通しましょう。
④の紐は、左側の下から3番目の上から穴に通します。
⑥の紐を右側の一番上の穴に下から通してください。
⑤の紐は右側の下から4番目に穴に上から通します。
⑧の紐は、左側の一番上の穴に下から通します。
形を綺麗に整えれば完成です。
おすすめのブランドはどれ?
ビジネスシューズは基本的な種類や紐の結び高も重要ですが、どこのブランドで買うかも重要なポイントになります。最後に、おすすめのブランドをご紹介しましょう。
・COLE HAAN(コールハーン)
COLE HAANは、1928年にアメリカで生まれたブランドです。
クラフトマンシップに優れていて、革新的なデザインを取り入れているという特徴があります。軽量化やクッショニング、屈曲性などに優れているGRAND(グランド)シリーズは特におすすめです。
フォーマルな場面でも身に付けたいのであれば、モーリスプレーン オックスフォードを選んでも良いでしょう。
・Clarks(クラークス)
Clarksは、1825年にクラーク兄弟が設立したイギリスのブランドです。
デザートブーツやワラビーが有名なので、カジュアルなアイテムを得意とするブランドだと思っている人もいるでしょう。しかし実際は、ドレスシューズも取り扱っているため、どちらの用途で履く靴を探している人でもお気に入りの1足に出会える可能性があります。
ドレスシューズでもカジュアルな靴と同じように履き心地にこだわっているという点はとても魅力的です。
・REGAL(リーガル)
REGALは、日本国内の会社がアメリカのブラウン社と提携して生産がスタートしたブランドです。
グッドイヤーウエルト製法をメインとした品質の高さ、トレンドを押さえたデザイン性の高さは多くの人から支持されています。最近では、テクノロジーを駆使して生み出された機能性シューズのラインナップも増えています。
フォーマルな場面にも、カジュアルな場面にもおすすめのブランドです。
・MIZUNO(ミズノ)
MIZUNOは、私たちが一般的に想像するドレスシューズを手掛けているというよりも、よりドレッシーに見えるウォーキングシューズを手掛けていると言った方がしっくりきます。1日中歩き回るビジネスマンにとって、ウォーキングシューズのような歩きやすさはとても大切な要素です。
そのため、営業であちこち動き回るのであれば、MIZUNOの靴がおすすめです。
リモートワークが続くとビジネスシューズやスーツで1日中過ごすことも少なくなってしまうでしょう。しかし、以前にように出社する場合はスーツやビジネスシューズをかっちりと着こなさなければいけません。そのためにも、ビジネスシューズの基本をおさらいしておくことはとても大切です。
ビジネスシューズを買い足す場合にも参考になる内容なので、その時にも思い出してみてください。