大企業だけでなく、中小企業においても、外部から顧問を迎えるケースが増えてきました。一方で、経営者が自社のニーズにあった顧問を自力で探すことは、大変時間もかかることでしょう。
自社の課題に適している、優秀な顧問に出会うために『顧問名鑑』を活用する経営者は多いようです。そもそも『顧問名鑑』とは、どのようなサービスなのでしょうか?
今回は、『顧問名鑑』についてご紹介します。
こんなことが分かる
・そもそも、プロフェッショナル人材とは?
・『顧問名鑑』とはどんなサービスなのか
・『顧問名鑑』を活用するメリット
プロフェッショナル人材とは?どんなシーンで活用すべきか

近年、プロフェッショナル人材という言葉をよく聞くようになりました。
内閣府もプロフェッショナル人材の活用を推進しています。
しかし、その定義や詳細について詳しく知らない方も多いのではないでしょうか?
まずはプロフェッショナル人材の定義や活用すべきシーンについてご紹介します。
【プロフェッショナル人材の定義】
内閣府が定義するプロフェッショナル人材とは、新商品・サービスの開発や新規開拓、生産性の向上などの取り組みを通じて、企業の成長戦略を実現させる人材のことを指します。
簡単に言えば、経営をするために必要な専門スキルや経験を持つ人材のことです。
【プロフェッショナル人材の活用シーン】
プロフェッショナル人材を活用すべきシーンは大きく3つです。
新規事業の立ち上げや販路の開拓
企業を成長させるにあたり、新しい事業の立ち上げや今までにない販路を開拓するなど、さまざまな施策が求められます。
これらの施策を成功に導くためには、営業や新規事業の立ち上げ、グローバルマネジメントの経験がある人材など、外部の人材のちからを借りることもひとつの手でしょう。
生産性の向上
「生産性の向上」とは、経営資源を最大限に有効活用し、最小限の投資で成果を生み出せるように、改善に取り組むことを意味します。
まさに、多くの企業が取り組むべき課題であり、生産性の向上を図るためには、生産工程や工場機器などの見直しができる人材が求められることもあります。
経営面の強化
中小企業の経営状況を見ると、「後継者問題」や「施策のマンネリ化」など、企業ごとにさまざまな課題を抱えています。
それらの課題を解決するために、マネジメントの専門知識、経験を持つ人材や、新たな営業手法を提案できる人材が、顧問として活躍しています
顧問とは?『顧問名鑑』が多くの企業に導入されている背景

経営課題を解決し、成長戦略を実現するために顧問を招聘する企業は多いようです。
そもそも顧問とはどんな存在なのでしょうか?
また、顧問のマッチングを行う『顧問名鑑』の必要性が高まる背景についてもご紹介します。
【顧問とは】
顧問とは、経営や人事、マーケティング、財務などにおいて、自らの知見をもとにアドバイスを行い、問題解決に向けてサポートする存在です。
あくまでも経営におけるアドバイザーの立場であり、会社経営の意思決定権は持っていません。
顧問がアドバイスを行い、最終的な意思決定は取締役などの経営陣が行います。
顧問によって得意分野や業界が異なるので、自社のニーズに適した人材を選定し、うまく活用する必要があります。
【『顧問名鑑』とは?広がる背景について】
『顧問名鑑』は、企業の経営課題をヒアリングしたうえで、適切な顧問を紹介するサービスです。
すでに7,000社以上の企業を支援してきた実績があり、顧問として登録している人材の数は38,000名以上にのぼります。
特に地方の中小企業では、東京などの大都市と比べてハイクラスの人材と接点を持つ機会が少ないため、支援実績や登録顧問数が豊富な『顧問名鑑』が選ばれているのでしょう。
ハイクラスで実務経験豊富な人材の宝庫【『顧問名鑑』】を活用するメリット

『顧問名鑑』は経験豊富なハイクラス人材の宝庫とも言われています。
具体的に活用することでどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
登録顧問は有名企業の役員クラスが多い
『顧問名鑑』では、2024年時点で約38,000人の顧問が在籍しています。
在籍する人物の多くが上場企業や有名企業の役員や部長以上を経験している人物です。
各業界や分野において、第一線で活躍してきた方ばかりですので、自社の課題や達成したい目標に合わせて最適な顧問が見つかることでしょう。
スキルや人脈、実績から顧問を選べる
『顧問名鑑』では、スキルや人脈、さらに実績までを細かく指定して顧問を紹介してもらうことが可能です。
どんなに優れた顧問でも、自社のニーズにマッチしなければ結果は出ないでしょう。
求めるスキルや人脈、実績を指定できれば、ミスマッチを防ぐことができます。
専属担当者も一緒にサポート
『顧問名鑑』は顧問を紹介するだけのサービスではありません。
企業ごとに専属の担当者がつき、顧問と契約した後も、契約時に話した内容をもとに、随時、顧問との取り組みの進捗確認を行ってくれます。
もしも顧問との方向性の違いにより、不都合が発生をしたとしても、担当者が軌道修正を図ったり、顧問の変更を提案してくれたりするため、目標達成に向けて、円滑にプロジェクトを進めることが可能なようです。
経営者と顧問の両方をフォローアップしてくれる体制も、『顧問名鑑』が選ばれる理由の一つだと考えられます。
『顧問名鑑』の支援事例
それでは『顧問名鑑』の代表的な支援事例をご紹介します。
人脈を生かした新規取引先の開拓
紹介顧問 元 三菱商事 理事
電力会社3社との取引開始に成功し、3億円の売上増を実現させた。
支援先企業
【設立】1990年代
【売上】10億~30億円
【従業員】30~50名
【事業内容】電機設備用品の製造販売業
【主な活動内容】
1年間で大手電力会社7社と商談を実施(中でもある企業では、顧問が懇意にしている支店長から16拠点の支店長の紹介を受領)。
営業に大きな無駄があることを指摘し、アプローチ方法を指導。
紹介顧問 元 UCCグループ 取締役
就任4ヶ月で大手飲食チェーンと取引を開始し、就任6ヶ月で飲食業界との年間取引額を4.6倍に伸長させた。
支援先企業
【設立】2000年代
【売上】10億~30億円
【従業員】5~10名
【事業内容】食品製造・卸売業
【主な活動内容】
影響力が強い大手飲食チェーン4社にアプローチ先を絞り、キーマンとの商談を実施。
提案資料の作成や営業戦略の立て方を指導。
紹介顧問 元 NTT 国際部次長
NTTグループとの取引口座開設に成功し、 年間で3.3億円の売上増を実現させた。
支援先企業
【設立】2000年代
【売上】10億~30億円
【従業員】300~500名
【事業内容】情報処理サービス業
【主な活動内容】
NTTグループ各社のキーマンとの商談を実施。
このほかにもさまざまなノウハウを持つ顧問が在籍しています。詳しくは『顧問名鑑』のホームページをご覧ください。
https://komon.co.jp/
製造領域
製紙メーカーの生産性改善支援
支援先企業 売上:50億~100億円
従業員数:100~300名
事業内容:製紙業
依頼内容 3つの工場を保有しているが、工場間の情報共有ができていないことに加え、それぞれ利益率が全く異なり、その原因も不明であるため、生産性向上と損益の「見える化」を行っていただきたい。
顧問候補者に求める要件 大手企業での工場長経験
自動車部品メーカーの品質強化支援
支援先企業 売上:20億~50億円
従業員数:100~300名
事業内容:自動車部品製造業
依頼内容 本社工場の品質管理責任者が育っておらず、品質が安定しない。品質管理部・品質保証部への指導を行っていただきたい。
顧問候補者に求める要件 大手メーカーにおける品質管理、品質保証の実務経験
金属塗装ラインの自動化支援
支援先企業 売上:50億~100億円
従業員数:100~300名
事業内容:自動車部品および金属加工部品の塗装業
依頼内容 治具を塗装する際、一連の工程を全て手動でしているが、属人作業であるためミスが発生している。そこでコスト削減の観点から、工程を自動化できないか思案している。自動化可能な工程の有無、また塗装の自動化やロボット化した場合のリスクについてご指導をいただきたい。
顧問候補者に求める要件 生産技術部門にて、ラインの自動化を行った経験、および塗装ロボットや塗装ラインにおける生産技術の知見
製造関連の依頼も多数ありますので、ノウハウに自信のある方はチェックしてみてください。
調達・購買領域
元 ファナック 購買部長
主な成果 仕入れ価格を削減し、年間で4.9億円の営業利益増を実現。
支援先企業
【設立】1970年代
【売上】300億~500億円
【従業員】500~1,000名
【事業内容】建築工事業
主な活動内容
購買業務を合理的に実施するため、帳簿システムを導入。
より安価に商品を仕入れるため、海外企業からの購買を検討。
スケールメリットを生かし、仕入コストを削減するため、同種の資材を供給するサプライヤーを一元化。
元 間組 工事部部長
主な成果 実行予算管理により、年間で8000万円の営業利益増を実現!
支援先企業
【設立】1980年代
【売上】10億~30億円
【従業員】10~30名
【事業内容】土木工事業
主な活動内容
最終決算の目標数値を見据え、売上目標に対する進捗の見える化を実施。
給与の配分原資が”利益”であることを、合宿を通じて教育し、”利益”にこだわりを持つ社風を構築。
全ての案件について、綿密な実行予算書の作成を指示。
大型の案件も予算管理ができていない事象が多かったため、受注額が500万円を超える案件については、顧問や社長が承認するフローを作成した。
ご紹介顧問 元 鹿島建設 積算部部長
主な成果 実行予算管理により、年間で4000万円の営業利益増を実現!
支援先企業
【設立】1990年代
【売上】10億~30億円
【従業員】10~30名
【事業内容】注文住宅の設計・施工業
主な活動内容
顧客へ提出する見積もり額が、目標利益額を確保できるよう積算部門を指導。
利益管理の重要性を全社員に認識させるため、発注予定額を超える費用が発生した場合はその都度、全社員で対応策を協議。
購入先の見直しのため、サプライヤーから見積もりを取り、資材の購入費を削減。
ご紹介顧問 元 キーエンス 営業所長
主な成果 就任1年で年間調達コストの5%である、1200万円の削減を実現!
支援先企業
【設立】2000年代
【売上】10億~30億円
【従業員】100~300名
【事業内容】化粧品・医薬品製造業
主な活動内容
顧問主導で調達コスト削減マニュアルを作成。
調達コスト削減プロジェクトチームを発足。
調達先との価格交渉方法、交渉後のネクストアクションを指導。
調達先への交渉による効果測定を都度実施した。
海外展開領域
紹介顧問 元 YKKベトナム 社長
主な成果 就任7ヶ月で東南アジアの協力工場と契約し、流通経路の確保を実現!
支援先企業
【設立】1940年代
【売上】10億~30億円
【従業員】50~100名
【事業内容】装身具・装飾品製造業
主な活動内容
海外展開先として、 タイ、インドネシア、ベトナムを候補に出し、人件費・品質の観点から21の工場を選定。
各工場や国の流通を分析し、ベトナムを展開先として選択した。
顧問のネットワークを駆使し、 8社にサンプルの見積もりを依頼し、4社の協力工場を確保。
顧問のベトナムや東南アジアの商習慣等の知見、土着企業へのコネクションを生かし、幾度にわたり、綿密な打ち合わせを実施した。
紹介顧問 元 京セラシンガポール現地法人 社長
主な成果 就任1年6ヶ月でシンガポール現地法人の立ち上げを実現!
支援先企業
【設立】1960年代
【売上】50億~100億円
【従業員】50~100名
【事業内容】建築材料卸売業
主な活動内容
日本シンガポール協会を訪問し、現地法人立ち上げに関する問題点の洗い出しを実施。
現地調査、現地当局への手続き(設立登記、投資登録、資本財の輸入許可取得、立地に関する許可取得申請など)を指導。
商習慣の違いや政治情勢、労働問題など幅広い観点から海外展開時の注意点を社長にアドバイス。
法人の方向け 成功事例
A社
企業概要
本社所在地:東京都
従業員数:400名
売上高:20~50億円
事業内容:アプリケーションの企画・開発・運営
支援顧問
ヤマト運輸 元執行役員
支援領域
ヤマトホールディングスへの新規販路開拓
成果
ヤマトホールディングスとの新規取引に成功し、初年度で8億8000万円の受注に至る。現在は数十名の顧問から支援を受け、大手企業複数社への営業活動を並行して行っている。
自社に必要な顧問の選定方法
顧問を招くには、候補者の中から自社に必要な顧問を選定しなければなりません。最後に、顧問を選定する際のポイントを紹介します。
課題とゴールを明確にする
まずは、自社の課題と目指すべきゴールを明確にすることから始めましょう。抱える問題や目標が明確になれば、どのようなスキルや経験を持つ人材が必要になるのかがはっきりします。顧問紹介サービスの担当者に相談すると、自社の経営課題の深堀りを一緒に行ってくれる場合もあります。課題解決の糸口が見えないときは、まずその状況を顧問紹介サービスの担当者に相談してみると良いかもしれません。
顧問の経歴や経験を精査
顧問選定の段階では、顧問の「経歴」「人脈」「スキル」を比べ、自社に適した顧問を選定することが良いでしょう。また、ただ単に「前職が有名企業である」というだけで選ぶことはよくありません。大企業の役員経験者と行っても、小規模組織の改善が苦手な場合もあります。また、顧問と経営者の相性の問題もあります。
顧問選定の際は、経歴やスキルだけで選ぶのではなく、実際に面談を通して、経営者自身と相性が合うのかも確認することが必要です。
投資対効果を考える
自社が求めるレベルの貢献度を期待できる顧問であるかどうかも重要です。
顧問サービスの利用料金は、顧問の経験やスキル、活動日数などの要素で変動します。
高い料金を支払ったのに、自社が求めるレベルの貢献度を満たしていないのであれば、それは無駄な投資となってしまう可能性もあるでしょう。
顧問の能力や業務範囲からどれだけの貢献度が期待できるのか、見極めていきましょう。
終わりに
一般的に、顧問の選定では、自社の課題の洗い出しや目標の設定から、候補者を精査するまでのプロセスを踏む必要があります。
自社に必要な顧問を探し、選定することは簡単ではなく、また人脈が少ないと候補者を探すのも一苦労することでしょう。
そんな時に便利なのが顧問紹介サービスというわけです。
『顧問名鑑』は、担当者が自社の課題や目標をヒアリングしたうえで、ニーズに合う候補者を探してくれるので、効率よく顧問の選定ができます。
顧問紹介サービスを検討している場合は、一度『顧問名鑑』の担当者にも話を聞いてみることが良いでしょう。
この記事のポイント
・プロフェッショナル人材とは、攻めの経営を実現するためのスキル・経験を持つ人材
・『顧問名鑑』はプロフェッショナル人材を顧問として紹介してもらえるサービス
・第三者の意見を聞きたい場合には、顧問を活用することも良い手法のひとつ
その他の事例
東南アジアの販売代理店開拓支援
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売上 50億~100億円
従業員数 100~300名
事業内容 インテリア、バラエティ雑貨などの企画製造販売業
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売上 10億~30億円
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売上 10億~30億円
従業員数 100~300名
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売上 50億~100億円
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売上 20億~50億円
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従業員数 30~50名
事業内容 産業用電気機械器具製造業
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